M&Aによる転生の再建事例

相談内容

創業15年の機械修理会社である。

私が創業時から関わり、苦しい状況の中、何とか乗り越えてきた。

創業から5年間に及ぶ赤字決算も上手に決算書を作成、借入を繰り返しながら乗り越えてきた。

そして、リーマンショックの影響も乗り越え、黒字決算を計上出来るようになった。

ところが社長も高齢化、後継者がいないことから「M&Aにて会社をどこかに引き継がせたい」との相談を受けた。

M&A会社の選択

選択

私は30年も前、建設会社経営時代に建設工事受注の一貫としてM&Aも引き受けていたので、それなりの知識はあり、すぐ数社の専門会社を訪問。

最も良さそうな会社を選択し、様々な書類を担当者と作成していった。

M&A成立

約2年程掛かったが、購入に応じる会社が現われた。

会社の状況は決して良くないが、ほぼこちらの要望通りの条件で応じてくれた。あまりにも簡単に決まったので、こちらもあっけに取られる程だった。

それには、成功する条件に合致していたからだった。

M&A成立の条件

会社を丸ごと購入、吸収する訳であり、それなりの条件がある。

この会社の特徴は次の通りであった。

  • 取引先が安定している
  • 社員の定着率が高い
  • 社長を始め社員全員一人一人がプロとしてそれなりの仕事をこなしている
  • 特にエンジニアの能力が高い
  • 経理を始め、きちんと決算をしている
  • 銀行とのトラブルや、滞納税金が一切ない

以上を備えており、特に高収益会社では無いが、安定感抜群の内容が評価されたようだ。

M&Aの今後

M&A

社長、社員全員そのままで株主が交替しただけであり、表面上の変化は全く無い。

社員はそのまま何事も無いような環境である。社長のみが数年の内に引き継ぎ、終了次第、新社長と交替していくだけである。

M&A方式の理想的な結果を残すことが出来た好例である。