- 日時:令和3年2月15日(月)18:30~21:00
- 場所:ウインクあいち1110号室
- 講師:古川益一
- 司会・HP:渥美沙緒里、鈴木建太郎
1.学んだ事・ 感じた事をいただきました。
① 「売れる売れないはお客様が決めるものであり、売るのは形ではなく、見えない心をお客様に届けること、その結果儲けるのではなく、自ずと儲かることに繋がる。」心を込めて仕える事が何より大切と感じました。
〈Message〉
この言葉は、「営業戦略」そのものを表しています。この考えに到達すると「営業戦略とは自然に湧き出る泉の如く、自ずと売れる仕組みを考えることである」が、無理なく出来ていくように思います。
② 業者さんの満足度向上のために、どうするべきか?考えていきたいです。
〈Message〉
業者さんに限らず、全ての関係者(対境関係者)に、この考えが無理なく広がると、調和の取れた経営に繋がります(24頁「対境関係図」参照)
③「必ず報告する」を学びました。「お客にも報告する」を今、改めて強く心を打ちました。
〈Message〉
「仕事は感謝を込めた報告によって完了する」ことを考えるだけで、その仕事は大きく輝くと思います。
④ コロナを知っていると幸せなのか、知らない方が幸せなのか、答えは何のものさしをもって測るかで変わるので、自分のものさしをもって対応していくようにする。器を大きくする。
〈Message〉
自分のものさしを真理に裏打ちされた知識で測れるようにしていきたいものと思います。
- 多面的、長期的、根本的に考える
- 虫の目、鳥の目、魚の目で見る
- 陰陽の両面で捉える
など客観的な視野に立って測っていくうちに、自然に器も大きくなっていくものと思います。
⑤ 常識に捉われない。捉われない事がどのような常識か?器以上には、考える事が出来ないので、器を大きくする。そして自分の価値(器)を大事にする。
〈Message〉
1合枡なら1合、4合枡なら4合までは努力を必要としないもの。この真理が分かると、器を大きくすることに躍起になると思います。簡単なことですが、見えないために、なかなか悟ることが出来ません。これが悟れると、全てが無理なく動き始めるものと思います。
⑥出来る仕事を引き上げて、出来ない仕事を伸ばさない。
〈Message〉
この真理を突き詰めていくと、社員に対しても「欠点を補うよりも長所を伸ばす方が早い」ことに気付いていくものと思います。
これが悟れると経営者の器が大きくなると同時に社員一人一人が、見違えるような動きをしてゆきます。
まさに働きがい改革の第一歩です。
⑦感謝ハガキ…宛名、サプライズをやり続ける事のように真理を問いてみれば、ランチェスターやSWOTの知識はさほど必要と思えず、心のこもった理念と方針を大事にしたい。
〈Message〉
その通りです。ランチャスターもSWOTも知識の世界の一例です。私もその矛盾に悩みながら書いていました。
真理を理解した方の痛烈なご指摘と受け留めさせて頂きます。ありがとうございました。
⑧売れないのは個人に問題があるのではなく、その組織を疑え。
〈Message〉
経営者としてとても重要な視点であり、これがVOCサイクルを回す起点になります。この考えがあればこそ、VOCとPDSの違いが明確になってゆくものと思います。
⑨注文を予想することが重要
〈Message〉
注文を予想することは、相手にとってはビフォアーサービスであり、自社にとっては、ムラなくしの基本になります。ムラがなくなると、ムダもなくなり、ムリもなくなります。
⑩ 仕事は絶対断らない。そしてお客様に認めてもらえる仕事をする。
〈Message〉
「仕事はお客様によって広がってゆく」基本の考え方です。
⑨の注文を予測することが出来れば、達成出来てゆくことになります。そして、これこそが多柱化の基本の考え方になります。
⑪ 奉仕の心が究極の仕事になる。
〈Message〉
奉仕とは「献身的に人や国や社会のために謹んで尽くすこと」を指した言葉です。そして、奉仕の由来は、鎌倉時代の武士の世界で本格的なものになってきたようです。
つまり、当時の武士世界の主従関係は相互に利益を与え合う関係で成り立っていました。主人が従者へ与えた利益を「御恩」と言い、従者が主人にもたらす利益を「奉仕」と呼ぶようになりました。
つまり、「奉仕とは、お互いの関係を強固に結びつけるもの」と言うことが出来ると思います。「一所懸命」はここから出た言葉です。
ボランティアとは違う意味になります。
⑫中小が大企業に勝つには異質化が大事だと感じた。
〈Message〉
その通りです。大企業は異質化が難しいために、標準化を考えます。つまり、「金太郎あめ」です。
中小では逆にそれぞれの個性を磨く、即ち異質化に進むことになります。
この考え方が根底にあれば、商品開発、サービスの向上、社員の精鋭化により、オンリー1経営が達成されてゆくものと思います。
2.質問にお応えします
Q1.コロナ禍にあって、飲食店ばかり悪く報道されていますが、古川先生はどう考えておられますか?
A.大変お気の毒と思っています。飲食店のみならず、不要不急の対象にされた業種の方々はどんなお気持ちでおられるか?と思うと気の毒でなりません。
コロナが人を殺すのではありません。政治が人を不幸にしています。
心ある医者は、
「コロナはただの風邪である、インフルエンザの方が恐い」
「風邪だから寝ていれば治る。重症化して死に至る人は、高齢者だけ」
と言っています。日本の死亡者と新生者は毎年140万人(120,000千人÷83年)が入れ替わっています。毎日4,000人です。コロナの比ではありません。
なぜこのようなことになってしまうのか?
まともに考えると政治家は、経営を分かっていないからと思います。うがって考えると全く違う原因が考えられます。まともな考え方で言うと私は「経営の樹」で例えるように政治は、根の部分、つまり国民としての考え方、国家の理念を考えなくてはならないものであり、枝葉のことに口出ししてはならないと思っています。
今、飲食店は廃業に追い込まれるような店と逆に、何もしないで遊んで暮らしている店に分かれてしまいました。
その他全ての業種において矛盾だらけの世の中にしてしまいました。
私達日本人は、世界でも立派な常識人であると思っています。
その常識というものさしで今の世の中を計ると、見えない真実があるように思います。
この問題は、キリがないので、この位でやめますが、コロナはこれからの世界を左右する序章に過ぎないと思っています。
Q2.必ず報告させるにはどうしたら良いのでしょうか?
A.システム化することと思います。
社員に対しては、ホーレンソー日報を義務付けること、お客様に対しては、マニュアル化する、など必ず報告しなければならないように仕事の一部にしてしまうことに尽きると思います。
Q3. どのような武器を持ったら良いのか、その考え方とは何でしょうか?
A.一言で言うと、他社がやっていないことを持つ。そのためには、その根本をたぐり寄せていく。形の世界から見えない世界へ入り込むなどでしょうか?
思いつかない時は、その業界のナンバー1のやり方をまねた上でプラス1を加えていくことが、最も早く確実に出来る考え方と思います。
Q4.奉仕の心を社員に持ってもらうためには、何が必要でしょうか。
A.経営理念には必ず、お客様に対する接し方が入っていることと思います。
その経営理念の一節、一句を常に思い起こさせること、即ち、「経営は何のために行うのか?それは、経営理念を実現するため」という、最も基本的な目的意識を常に忘れさせない努力を重ねていくことが、全ての第一歩ではないでしょうか?
Q5.感動開拓ができるようにお客様へ心を込めて接することが大切なのだと改めて感じました。その気持ちを社員全員で共有するためにはどうしたら良いでしょうか?
A.Q4と同じ考え方を社員全員が持つことにより、自然に感動開拓に結びついていくように思います。
しかし、これも思っただけ!考えただけ!では、いつの間にか消えて無くなってしまうものです。陰陽思想で考えてみましょう。
考え方が陰ならば、形にすることが陽です。
陰陽を同時に考えることが出来れば、その解決方法が見えて来るものと思います。陰陽に分け、
- 感動を与えるためには、どのような形を作るか?
- 形を作ったらどのようにして継続するか?
と考えたらいかがでしょうか?
Q6.ヒトを動かす力は、どのように磨くことが出来るでしょうか?
A.大変難しい質問です。
80年も前にD.カーネギーが書いた“人を動かす”は、日本でも500万部以上売れ続ける歴史的なベストセラーになっています。その本を読めば知識面では、得ることが出来ると思います。
しかし、真理で考えると、「人は人を動かすことは出来ない」です。従って自分自身を人に合わせて、自分が変わることにより、人は変わるということになると思います。
その合わせ方が何か?という事を考える事が、真理を探究することに繋がると思います。
Q7.20対80の法則も真理でしょうか?
A.そのように捉えても差し支えないと思いますが、確定ではありません。現段階で分かっている自然界の法則と言うものであり、不思議な法則です。
Q8.「売上げ」とは、無理をしたり策略的に数字を上げて競争して勝敗を決めるものさし(指標)ではなく、世の中にお客様に喜んで頂くための会社の組織作り、仕組み作りをした結果の「通信簿」に過ぎないのではないでしょうか?
A.その通りと思います。
会社が世の中に貢献するには、経費が掛かります。経費を捻出するには、利益を上げなければなりません。
利益を上げるには売上げが必要です。売上げの多い少ないを決めるのは、お客様の心です。
お客様はその会社が、社会に役立っているかによって、売上げを決めて下さることになろうかと思います。これは、経営の真理です。
このことに気付けば、「売上を拡大する」などは意味のないことに思えるようになると思います。
3.明日からやってみようと思う事をいただきました。
- 奉仕の心で仕事をさせていただきます。
- 職員1人1人と患者さんのために(満足度向上)どうするべきか話し合う。
- 異質化を考えてみようと思います。
- お客様との心の触れ合いのチェックリストを従業員全員で行う。
- 社員の一人一人が出来ることを引き上げてみます。
- お客さんから色々聞き出して営業戦略を考えていきたい。
古川益一先生よりメッセージ
皆さん1人1人の理解が深くなり、とても的確なご意見を伺うことが出来て大変うれしく思っております。
もっともっと真理を追求していきたいと思います。
ありがとうございました。